敏感肌の方が化粧品を選ぶ際の4か条(3)


今回は「その3」です。

ちなみに、敏感肌の方には、こういうのを避けてもらったほうがいいんじゃないかな、というネタをさらっと書くつもりで4か条にまとめたものが以下の通り。

その1:(特にアレルギー性の方は)成分が多くないものを選ぶ。

その2:製品の形状に注意する

その3:植物成分、エキス分の多いものを避ける。

その4:代表的な避けるべき成分を把握しておく

前回、前々回で「その1」「その2」をご紹介しました。

敏感肌の方が化粧品を選ぶ際の4か条(1)

書いているうちにやたら長い記事になってしまったので、先に、4か条だけご紹介します。 それぞれの内容については、各記事をご確認いただければと思います。 その4か条…

敏感肌の方が化粧品を選ぶ際の4か条(2)

敏感肌用の化粧品に関わって長いため、情報量が盛りだくさんの今回のネタ。 4か条なんてスッキリしたタイトルをつけたくせに、長々しい内容になっておりますので、ご了承…

今回は、

その3:植物成分、エキス分の多いものを避ける。

についてです。

最初にお断りしておきますが、ここに書いているのはあくまで一般論。もちろん、例外もありますので、念のため。実際、植物由来メインで、低刺激性とか、安全性試験を真剣にやっているとかいうメーカーもあります。

ありますが、それ以上にやってない、考えてない、そもそも本当に植物原料なら大丈夫と思っている、なんてメーカーのほうが沢山あるように思います。

その区分けは、一般には難しいので、とりあえず避けておいて、時間をかけてゆっくり検証するのが良いかなと思い、書いています。

さて、植物系、ハーブ系、オーガニック系といった製品は、ヨーロッパやアメリカでは、もう20年くらい前から流行っていたにもかかわらず、日本ではなかなか日の目を見なかった印象があります。

しかし、ここにきてようやく認知が上がり、様々な商品が出てくるようになりました。いや、以前からあったのですが、店頭で目立ち始めた、というのが正しいのかもしれません。

植物系の製品の問題点は、これはユーザーにもメーカーにも問題があるのですが「植物系だから安心」というファンタジーを信じてしまうこと。

その1でも書きましたが、とにかく植物エキス、植物オイルなど、天然抽出タイプの成分は、複合素材であり、不純物の宝庫であり、何が入っているかわからないものだ、ということを理解していただかなくてはなりません。

例えば「やし油」。ヤシの実から得られる成分ですが、大雑把に以下のような成分構成となっています。

カブリル酸 5.9%

カブリン酸 5.3%

ラウリン酸 47.7%

ミリスチン酸19.0%

パルミチン酸9.7%

ステアリン酸3.2%

オレイン酸7.1%

リノール酸1.7% ・・・などなど

※カネダ株式会社 主な植物油脂の主要脂肪酸組成 より抜粋

敏感肌の方は、脂肪酸の中で「ラウリン酸」「オレイン酸」はなるべく避けたほうがいいと言われています。

比較的刺激が強いことが知られているからです。オレイン酸の場合は、ニキビの原因菌のエサになりやすいということも報告されています。

化粧品の成分が気になる方は、裏面の表示を見て、自分が気になる成分が入っていないかを確かめられると思いますが、例えば「ラウリン酸は表示されていないから大丈夫」と思ったら、やし油とかパーム核油が入ってた、なんてこともあるわけです。

ほとんどの製品の場合、皮膚に刺激が出るほど植物エキスを入れているケースはないと思います。

どちらかというと気をつけていただきたいのは植物油。特に、香りをつけるための精油は要注意で、敏感肌の方には絶対に避けていただきたいものの筆頭株。特にオーガニック系はさらに要注意です。

皮膚アレルギーなどの分野で著名な中山秀夫先生が過去に書かれた論文などをみると、やはりリスクある成分として精油を挙げられているケースが多く、特にジャスミン、イランイラン、ゲラニウム、ローズオイル、ラベンダーオイルなどが列記されています。

私の知る限り、ローズオイルは比較的トラブルになりにくかったと記憶していますが、以外にラベンダーやゲラニウムはトラブルになりやすいとか。どうぞ注意してください。

ちなみに、オーガニック系をさらに注意が必要とするのは、理由があって、精油の精製度や、光毒性成分など一部の除去すべき成分を取り除く作業をしているのかどうか、疑問だから。

例えば、フルクマリン(という呼び名で慣用していたのですが、ウィキによるとフラノクマリンが正しいようです)という物質は、ベルガモットやグレープフルーツなどの柑橘系の植物の果皮油に存在する成分ですが、これが光に当たると、光線過敏症を引き起こします。

日本のメーカーが、これらのオイルを使用する場合、必ずと言っていいほど「フルクマリンフリー」の原料を使用するのですが、稀に「フルクマリンってなに?」みたいな人がいて、ドキドキします(悪い意味で)。

オーガニック系は、個人的には好きなんですが、それは私の肌が頑丈だからであって、敏感肌の方には全くお勧めしません。

オーガニック信奉の強い方は、上記のようなフルクマリンフリーにする精製のようなことに反対で、自然のものは自然のままに使うのがいい、と考えている方が少なからずいたりするので、こうしたリスクを考えていまうのです。

まあ、柑橘系の香りのするものを使ったら、日に当たらない、というのはスキンケアの鉄則ですけどね。

まあ、長くなりましたが、そんなわけで、植物系成分が多く入っているもの、特に精油が多いものはお勧めしません。

ちなみに、私は、かつて対応したお客様に「だって植物成分なら安全でしょ?」と言われ「そんなことはありません。

トリカブトも植物ですよ」と、ついうっかり言ってしまい、「そういうこと言ってるんじゃない」と逆ギレされたことがありました。

まあ、今思えば、じゃあ、どういうことなんだ、という話ですが。ついでに、「植物由来の成分か使えない」と言われ「石油も元は植物ですよ」と言いそうになったこともあります(これはさすがに、すんでのところで飲み込みました)。

ということで、余談も済んだところで、次回はいよいよ最大ボリュームの「その4」です。


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