洗顔パウダーを使用する際のコツと注意点について
そもそも洗顔パウダーを使ったことのある方は、どのくらいいらっしゃるのでしょうか?
この製品は、ブームの波が激しくて、私の記憶する限りでは、パパウォッシュがブームになった後、ファンケルさんが洗顔パウダーで攻め、近年ではカネボウのSUISAIの洗顔パウダーがインバウンド効果でバカ売れし、一時期市場から消えたといった感じで、忘れた頃に怒涛のように売れ、その後沈静化するパターンを繰り返している、という印象があります。
パパウォッシュ・ベーシックタイプ
こちらはインバウンド旋風が吹き荒れた時に、ものすごい勢いで店頭から消えたという噂のスイサイ。
suisai beauty clear|カネボウ化粧品
suisai ZERO BEAUTY ありのままの素肌を、美しく。洗顔シリーズsuisai beauty clear
この容器が良いんですよね、使いやすくて。
処方開発者的には、アミノ酸系の洗浄成分を使用でき、脂肪酸石鹸と混ぜて使えるという点が、かなり興味深いのですが(あまりにマニアックな話なので、解説は省略させていただきます。
チューブタイプの洗顔料の感覚で手のひらに出すとバフっと飛び散り、バシャっと水を加えると、ふわっと飛び散り、と粗雑な人間(つまり私のことですが・・)には、なかなか使いにくいのが洗顔パウダーです。
実は洗顔パウダーの使い方には、いくつかのコツがあります。
まず、道具を使うパターン。
先のファンケルさんは、洗顔パウダーのキャンペーンで泡だてネットを付けていますが、このあたりが王道の道具使い。
ネットを水で濡らし、洗顔パウダーを振りかける感じにまぶし、そのまま少し揉んで、パウダーをネットに馴染ませたら、少し水を足して、泡だてを開始します。
ここで間違えてはいけないのは、水を足すタイミング。
ネットに馴染ませる前に水を足してしまうと、パウダーが流れて行ってしまうことがあり、無駄が多いのです。といって、水を足さないで揉むだけでは、ネットリするだけで良い泡ができません。
ネットを水で濡らす
→パウダーをまぶす
→パウダーをネットに擦り込む
→水を加えて揉む
→水を追加してさらに揉む
→泡が立つ
といった感じの手順です。
ちなみにネットで作った泡は比較的粗い場合があり、上級者はこの泡をネットから搾り取って手のひらで揉み、さらに細かい泡にしてから使います。
ネットを使うと泡が立つまでに要する時間が短く、かなり大量の泡が作れる反面、意外に面倒なのも事実で、私自身はあまりやりません。
同じ道具を使うケースでは、スポンジを使うパターンがあり、ファンケルも泡だて用スポンジなるものを売っています。
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Fさんは、以前はこれとは別に、洗顔パフをプッシュしていて、これで泡だてて洗うという使い方を推奨していたと記憶していますが、最近は控えめな様子。
洗顔マッサージパフ
先の泡だてスポンジのタイプは、大丈夫そうですが、マッサージパフはどうしても内部に水が残り、腐敗しやすいという難点があります。
ましてやファンケルのようにアミノ酸系の洗浄成分を用いている場合はなおのこと。それも最近は推奨が控えめになっているような印象がある理由なのではないかなと。
実際、パフで擦って、肌が痛かった、みたいな書き込みもあるようですしね。
でも、色々見ていると、この洗顔パフは根強いみたいで、コーセーさんなども出してきています。みんなどうやって洗っているんだろう・・・。
ということで、やはり王道の手を使って泡立てることをお勧めしたいのですが、パウダー洗顔料を手のひらで泡立てるには、ちょっとだけコツがあります。
それは
・受ける側の手を濡らしておくこと
・水は三回に分けて加えること
この二つ。
実は、意外にやってない人が多いものです。
乾いた手のひらにパウダーを取ると、静電気やもろもろで粉が浮いてしまうことがあります。
それを防ぐための処方の工夫は相当されていて、かなり改善されてはいるものの、やはり限界はあり、手を濡らしておくのが一番効果的なようです。
水を三回に分けて加えるのは、以下の順番です。
1)手のひらをくぼませて、水を少しだけ加えて、練る。
これによって、ペースト状になります。
2)さらに水を少し加えて練る。
ポイントは水を加えすぎないこと。1)で作ったペースト状が、少し緩くなってとろとろになるくらいが目安です。
この状態で泡立つ場合もあり、そのまま洗顔してしまう人も多いのですが、実はこの次のステップでさらに泡が大きく膨らみます。
なお、この段階で、いきなり大量の水を加えると、綺麗で細かい泡になりません。
面倒ですが、このステップを飛ばしてしまうと、残念な泡ができてしまうのです。パウダー洗顔料は、とにかく丁寧な使いかたがキモです。
3)さらに水を加えて泡立てる。
茶道を習ったことのある方(それも、できれば裏千家)は、茶碗の中で茶筅を使ってお抹茶を泡だてたことがあると思いますが、洗顔料の泡だては、これに似ています。
手のひらのくぼみに液体状になった洗顔料が入っている状態で、指を使って泡を立てます。
空気を送り込む要領で、これはなかなか文章では伝えずらいのですが、上手な人がやると、びっくりするくらいの泡が立ちます。
この泡で洗顔をすると、肌への負担が少ない割に、汚れが綺麗に落ちます。
こんな使い方を説明すると、めんどくさいし、洗顔するだけなんだから、ここまで手間をかけなくてもいいだろう、と言われることが多いのですが、洗顔パウダーに関しては、他の洗顔料とは異なるリスクがあり、やはり丁寧な泡だては必要です。
それは、賦形剤の存在。つまりカサを増すための製剤の存在です。
ファンケルもそうですが、多くの洗顔パウダーはタルクなどの、カサを増すための成分を使っています。
水増しか?と怒る人がいますが、これらがないと、わずかな湿気で固まってしまったり、蓋を開けた途端にふわふわと飛び散ってしまったり、水を加えても馴染まなかったり、と、様々不具合が生じます。
必要な成分ではあるのですが、泡だてが不十分だと、これらの成分が肌を擦ってしまい、傷をつけてしまうことがあります。
また、いくらアミノ酸系とはいえ、洗浄成分は泡だてて使うことを前提に作られているので、ペースト状のまま肌にのせていいことはありません。
洗顔パウダーを気持ちよく、安全に使うには、少し丁寧な使い方が必要なのです。
と言っても、実際にやってみると、こうしてくどくど書いている割には、簡単で、慣れると無意識にできてしまう程度のものなのですけどね。
なお、ここまでガツガツ書いておきながらなんですが、私自身は、パウダーを裏技的に使うことがあります。
これは、あまりお勧めできる使い方ではないので、お試しいただくのはご自身の判断でお願いしたいのですが、気になる部分に、パウダーを直接擦り込むという使い方です。
小鼻の周りや、アゴ部分など、皮脂が出やすい部分に、少量の水をつけ、皮膚を濡らしてから、洗顔パウダーを直接塗布します。
こすりすぎないように注意し、肌になじませたら、急いで洗顔料を泡だて、通常の洗顔を行います。
通常の洗顔では落としにくい、酸化された皮脂が溜まりやすい場所や、古い角質が蓄積しているような場所の場合、洗顔の際に丁寧に擦ったりしてケアしたり、時にはクレンジングオイルを使ってマッサージしたりということをしますが、前者はあまり効果がなく、後者はめんどくさい、というときに、ついついやってしまいます。
まあ、私自身、肌が敏感とは程遠く、また皮脂分泌も多めだから大丈夫なのですが、くれぐれも実行される場合は気をつけて。
ちなみに、私自身は、オバジの洗顔パウダーのように、酵素が入っているものなどを使います。
肌のツルツル感が気持ちいのですが、繰り返しますが肌の弱い人にはお勧めできないので念のため。
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