シワについて その1「シワの分類」


これをお読みいただいている皆様は、「シワ対策」と聞いて、どんなことを思い浮かべられますでしょうか。

化粧品業界に長いこと在籍している私にとって、シワ対策というのはここ10年くらいの変化に驚くばかり、という感じです。

そもそも、10年ほど前に化粧品における効能表現の変更があり、「乾燥による小じわを目立たなくする」という表示が可能になったあたりで相当驚いたわけですが(これには、化粧品業界と厚生労働省との長く苦しい戦いがあったと聞いています)、2016年になってPOLAが医薬部外品で「シワを改善する」という表示の認可を取ったというので、さらにびっくり。これを取得するまでの戦いの話も相当に泣けるんですが、まあ、ここでは割愛して。

そんなこんなの、化粧品(および医薬部外品)とシワについてですが、法律の規制はともかく、実際のシワ対策となると、あまり認識されていないな、というのが、私の個人的な感想です。

私がシワについて語るときは、
「シワには5種類あります」
という話から入りますが、ほぼ100%に近い確率で、説明を聞く人々がどよめきます。

私の勝手な分類ですが、顔のシワ限定で、しかもかなりおおざっぱに分けても

1)ちりめんジワ
2)小ジワ
3)大ジワ
4)たるみジワ
5)筋肉ジワ

の5種類を認識する必要があります。それぞれに関係しあっていますが、それぞれ特徴も違えば対策も異なります。自分のシワがどこから来ていて、どう対処すべきかを知らないと、対策が効果なしになる場合もあります。

それでは、各シワの特徴と成り立ち、対策を、シワごとに説明します。細かく書くと、ものすごく長くなるので、なるべくかいつまんで(できるかな・・・)

1)ちりめんジワ
これを英語で説明したらなんて言うんだろうと、英語の得意な人と議論したことがあるのですが、結局、suitableな表現が見つかりませんでした(←バイリンガルぽい言い回し(笑))。後でネットで調べたらcrepey skin(クレープ状のシワ)というのがありましたが、通じるのかどうだか。

ちりめんジワは、顔の皮膚の表面が、ハリと潤いを失って、着物の「ちりめん」のような、細かいシワ状態になったもの。老人の皮膚によく見られますが、乾燥肌の人には、比較的若いうちからも現れることがあります。

人の皮膚は、基底膜で生まれた細胞が数段階の変化を経て、最終形態としての角質細胞になります。角質細胞というのは、ちょっと特殊な細胞で、細胞が核を失い、平べったい、硬い状態になって、皮膚の外側を覆い、レンガのようになって身体を守っています。

このレンガの「つなぎ」がセラミドやアミノ酸といった成分なわけですが、様々な原因でこの「つなぎ」が不足していたり、そもそも角質細胞が完全に出来上がらなかったり(これを不完全角化といい、これによってできた角質細胞は未成熟と言われ、肌のバリア機能を十分に発揮できません)、といったことが起きると、乾燥やその他の不具合が生じます。

資生堂さんが、この未成熟角化細胞の研究をずいぶん長いことやっていて、「コーニファイドエンヴェロップの不完全角化」という説を唱えていました。この呪文みたいなカタカナは角質膜とでもいうようなもの(cornifyが角化)です。カタカナが長過ぎたのか、ぜんぜん浸透しなかったけど、研究者の間では画期的とされていました。いや、なかなか素晴らしい内容なのです。

で、それとシワがどう関係するかというと、二つのことがあります。

一つは、乾燥によって、角質の細胞配列が乱れるということ。

角質細胞は平べったい形をしているので、それが均等に並んでいると、透明感もありますし、触ってもつるつるしているわけですが、これが乱れてしまうと、ガサガサするし、透明感も失われます。つまり、細かい細かいちりめん状態になるわけです。

もう一つは、角質肥厚

乾燥していたり、不完全な角化しかしていないと、本来、適当なタイミングで垢になって剥がれ落ち、後続に道を譲るはずの角質細胞が、居座ってしまう場合があります。また、不完全な角質細胞では、肌をガードしたり、潤いをキープしたりという機能が低下しているので、肌状態が不安定になります。

先にも書いたように、角質細胞は平たい細胞。本来の皮膚細胞より面積が広くなっています。これが、うまく重なり合って蓄積しているうちはまだいいのですが、込み合ってくるとお互いに押し合いへし合いしてしまい、結果的に2次元では面積が足りず、3次元になる、つまり角質細胞が立ち上がるという現象が生じます。

長野県の諏訪湖では、湖に氷が張る際、氷の膨張作用によって湖の表面に氷が立ち上がる現象が生じ、これを御神渡り(おみわたり)というのですが、先日この話をしたら「え、オミクロン?」と返されてしまいました。←時事ネタ。

話は戻って

以前は、こうなってしまったら、いったん角質を剥すことで、表面を整え、そこから保湿ケアなどで修復しましょう、というのがセオリーで、実際これも割と有効です。

角質はがしと言えばピーリングですが、私自身は、このケースでピーリングはお勧めしていません。そもそもピーリングという作用は、肌の薄い人には向いていません。そして、残念ながら肌の薄い人ほど「ちりめん」になりやすいのです。もしやるなら、ハンドクリームやニベアの青缶のような、硬いクリームでのマッサージは比較的有効だと思いますが、なんにせよこすりすぎは厳禁が薄い肌のセオリー。

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エリクシールのようなマッサージクリームを使うのがもちろんセオリーですが、個人的にはニベアやアトリックスのハンドクリームみたいな重たいクリームなら、大体何でも大丈夫という感じです。

ではどうするか。

答えはズバリ保湿。

私がおすすめするのは、保湿タイプのシートマスクとシリコン製ラップマスクの組み合わせ。

シートマスクは、肌に水分を供給するのにはとても良いのですが、乾燥環境下では、しっかり水分補給をしようと長時間おいたシートマスクが、水分を失って、逆に肌の水分を持って行ってしまうことがあります。

以前は、これを防ぐために、シートマスクの上からラップを巻いて、鼻だけ出して呼吸するというような指導がありましたが(いまだにあるらしい・・・)、これはやってみるとものすごく大変。そもそも、この手法は、エステなどで他人にやってもらうものなので、セルフで行うものではないのです。

で、シリコンマスク。これが安いわりに、意外に便利。まあ、きっちり覆うわけではないので、気休め程度ですが、保湿感はだいぶ変わります。残念なのは、マスクの形状が自分の顔の形に合わないと、ラップ効果が出にくい点。100円ショップでも売っていて、それが一番安いし、顔に合うならベストと思いますが、なるべく顔の形やサイズに合うものを選ぶようにしてください。


シートマスクと言えばのルルルンはプレシャスの方が保湿感が高いので、おすすめ。シリコンのラップマスクはDAISOでも買えますが、自分の顔に会う形で無いとあまり効果がありません。美顔器メーカーのジャパンギャルズは、ソーラー電池付きというハイテク仕様で、美容成分多めのルルルンプレシャスと相性よさそう。

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そして、乾燥肌の人は、水分を肌に与えたら、必ず油系のスキンケア(クリームなど)で、蓋をすること。ラップは保湿に素晴らしく良い代わりに、肌がふやけるという欠点があり、放置すると肌の水分が蒸散します。ちょっとこってり目のナイトクリームなどを塗っておくと、翌朝の肌の感じが変わります。

夜には夜のお手入れを、ということで、ナイトクリームはスキンケア初心者にもおすすめの一品で、とにかくプチプラから上は青天井に近い(コスメデコルテのミリオリティ13万円なりとか)幅広さですが、今回ご紹介するのは比較的プチプラ寄り。ちなみに、インストリームは個人的なお気に入りで、男性にも抵抗なく使える、わりとさらりとしたクリームで、こってりクリームお勧めとか言いながら、割とさっぱり目をお勧めする自己矛盾ですみません。

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DECORTÉ(コスメデコルテ)公式オンラインブティック - 誇りある美を、世界中へ。というブランドメッセージをもとに、イノベーティブなものづくりを目指すトータル…

肌の状態がイマイチという方の場合は、保湿ケア+ナイトクリーム+マッサージ(といっても、ナイトクリームを塗布するとき、ちょっと丁寧に塗るくらいでOK)で、かなり状態は改善するので、お試しいただきたいケアかと思います。

次回は小じわについてのお話です。


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