育毛効果のある「センブリエキス」という成分のこと
ヘアケア製品で一番いいのは何?という質問が結構あります。
これはスキンケアで一番いいのは何?というのと、同じくらいめんどくさい、じゃなくて難しい質問。
肌が10人10色どころか、100色くらいなのと同じくらい、頭皮や髪質には個人差が大きく、ここに、生活習慣、食習慣、髪型、髪の毛の仕上がりの好み、入浴習慣、洗髪習慣、生活環境などなど、様々な要素が絡まってくるので、本当に複雑なのです。
もしかしたら、スキンケア以上に複雑かもしれません。
そして、いつも思うのは、人は、自分が日常的にやっていることは、他人も同じようにやっており、同じような好みをしていると思いがち、思いたがりがち、であるということ。
試しに、親しい友達と、どのように入浴し、どのようにヘアケアをしているか、詳細に聞いてみると、きっとその違いにびっくりされると思います。
育毛剤についても、比較的頻繁に尋ねられることが多いので、ここのブログでもお話しすることが多いですが、育毛成分もこれまた部外品主剤とそうでないものを含めてたくさんあるうえ、その効能がまちまちで、しかもこれまた好みがわかれるという。
あ、この辺の話は改めてします。
今日は、センブリエキスの話。
育毛剤のことを調べていて、久しぶりにセンブリエキスの名前を見ました。
この成分は、比較的古い部類の育毛剤で使用されている成分。
センブリエキス単体で部外品主剤になることは無くて、だいたいトコフェロール(ビタミンE)やパンテノール(ビタミンB)、グリチルリチン酸あたりと、3~4種類の成分を組み合わせたものが主剤になっています。
センブリエキスは、もともとは漢方の胃腸薬なのですが、血行促進効果があり、これが育毛効果のもととなっている模様。
トコフェロールも血行促進なので、現代の医薬部外品主剤申請だと、同機能の主剤が二つ入ることが難しいので、この辺りは古い会社の「取ったもん勝ち」的なとこがあります。
なので、そういう製品に当たったら、ちょっとラッキー。非常に、化粧品開発業界マニアック情報ですけど。
さて、なぜセンブリかという話。
育毛効果のある成分には、いろいろなものがありますが、実は、ここしばらく(10年くらい)のトレンドとして、昔から育毛に効くと言われていた成分をもう一度、しっかり見直してみよう、というものがあります。
ま、トレンドというほどのものか?といわれると、ちょっと微妙ではありますが、昔はできなかった遺伝子の活性を見る分析とか、より細かい生理活性を調べるとか、そういったことが生化学の発達によって、できるようになってきているのです。
これに並行して、育毛と脱毛のメカニズム研究が進んだ結果、昔からある成分の、すごい効果が見つけられつつあり、センブリもそのひとつという話を聞いたから。
残念ながら、薬機法の観点から、あまり大きく広告できないのが残念らしいのですが、各種実験結果は、従来あまり認められていなかったセンブリの効果を認めています。細かい成分の分析が進んだことも一因でしょう。
例えば、佐藤製薬さんの髪美力シリーズの育毛剤では、センブリエキス、dl-α-トコフェロール 2-L-アスコルビン酸リン酸エステルカリウム塩、グリチルリチン酸ジカリウム、という組み合わせ。
このトコフェロールで始まる長い名前の成分は、EPCという成分で、これも注目の成分。
開発者目線では、なかなか注目の処方組です。熟練のプロの技を感じます。
似たような成分としてはシラカバエキスなんかもありますが、これの話はまたいずれ。
アトピー アルコール アレルギー オイル ケア シャンプー スキンケア デメリット トラブル ニキビ バリア機能 ビタミンC マスク メリット 乾燥 乾燥肌 入浴 分類 刺激 化粧品 化粧品開発裏話 医薬部外品 対策 成分 技術者 敏感肌 油 皮脂 皮膚 皺 石鹸 秘密 糖化 美容液 肌 肌荒れ 脂 血流 角質 角質層 誘導体 選び方 酸化 防腐剤 風呂